ハリネズミの皮膚糸状菌  エキゾチックアニマル ハリネズミ 皮膚疾患

[2015年04月15日]

皮膚を痒がり、フケと抜針が多くなってきたという、まだ幼いヨツユビハリネズミさん。
皮膚の赤みは強くはありませんでしたが、確かに体全体がフケだらけの状態でした。

顕微鏡でフケを調べましたがダニはいませんでしたので、真菌(カビ)培養検査を行いました。

培養検査では、正常の場合は左のように黄色になりますが、皮膚の病原性カビである皮膚糸状菌がいた場合は右のように赤くなり白いコロニーを形成します。
この子の結果は右側で、皮膚糸状菌感染症をおこしていました。
さっそく抗真菌薬の投与を開始し、2週間後にはすっかり良くなりました。

ハリネズミさんの針が抜ける、フケが多い皮膚症状の裏には、カビの仲間の皮膚糸状菌やダニの仲間のヒゼンダニが潜んでいることがよくあります。
皮膚糸状菌は、ハリネズミさんから人に伝染する可能性もありますので、皮膚の状態がおかしい様ならすぐに連れていらして下さい。

 

かむい動物病院(東大和市、小平市、東村山市、立川市、武蔵村山市)